脳内で、ひとりごと

愚問愚答
赤 「他人から認められることって自信に繋がるよねえ」
黒 「繋がるね」
赤 「でも、他人から認められてもさ、自分で自分に自信がなかったらそれって脆いものだと思わない?」
黒 「そうだね。脆いね」
赤 「自信って自分から出てくるものがキッカケになるのかね? 他人からのものがキッカケになるのかね」
黒 「そりゃあ時と場合によるんじゃないの」
赤 「……そっか。じゃあさ、自分から生まれる自信のみの自信ってあり得るかな」
黒 「あり得ると思うよ。強い自信だろうね。ただ、それを生み出すのは中々難しいと思う」
赤 「それはどういう意味で?」
黒 「意味?」
赤 「例えば、強い自信を生み出すほどのモノを持つこと自体が難しいとか」
黒 「それも言えるかもしれないけど、そのまんまの意味で」
赤 「“自分自身だけで生み出し継続する自信”を持つことが難しい?」
黒 「なんか増えてるけど、そういうこと」
赤 「わたしは自信が欲しいよ」
黒 「他人を含んだ自信? 自分だけの自信?」
赤 「後者」
黒 「難しいねえ。頑張れ、自信を持つには“頑張る”っきゃない」
赤 「なんかそれもわかるんだけどさ、根本的な肯定が欲しいと思うんだ。なんか怒られそうだけど」
黒 「根本的な肯定か。別に怒らないよ、甘ったれてんなあって思うくらいさ」
赤 「それ思いっきり傷つく」
黒 「根本的な肯定って、さっきの「難しいよねー」って言ってたことの根源だよね」
赤 「……」
黒 「自信と肯定って密接に関係してるものだしねえ」
赤 「……」
黒 「……聞いてます?」
赤 「聞いてます。自信の源に肯定があるように思うよ」
黒 「うん」
赤 「でもその肯定って「こうである」っていう強気というか積極的な肯定というより、「これでいい」っていう肯定って感じがする」
黒 「その肯定って、自信に対する肯定? それとも、根本的な肯定そのものを指してるの?」
赤 「うーん、どっちもだけど今は自信に対する肯定のこと」
黒 「それはちょっと同意しかねるなあ」
赤 「じゃあ積極的な肯定?」
黒 「そう思う。もし君の言ってる肯定だとするなら、それは自信ではなくなるんじゃないかねえ」
赤 「自信じゃないなら何だろう」
黒 「適切な言葉が見つからなくて恐縮なんだけど、“あたりまえ”っていう感覚じゃないかと思うよ」
赤 「“あたりまえ”、それって……」
黒 「そうだね、つながったわけだ」
赤 「どうすりゃ自信がつくかはわからないままなんだけども」
黒 「そこ期待してたの?」
赤 「期待とまではいかなくても、万が一っていうか、もしかしたら〜とは」
黒 「諦めないって大事だね」
赤 「ですよね〜」
自 「ね〜」