感覚「騙される方が悪ぃんだよwwwwwww」

前、買い物に出掛けた時のこと。
少し遠くの方で、ウウウッと犬のうなり声が聞こえた。
ああ、犬が怒ってるんだなあーと犬の姿を確認しようとキョロキョロしていると、私の真後ろでウウウッと別の犬のうなり声。
犬が近くにいるぞと喜び、私は後ろの犬を見ようと振り向いた。
するとそこには犬ではなく、ティッシュで鼻をかんでいるおじさんがいた。
でかるとが、感覚は私たちを欺くって言ってた。
きっと、これは私の聴覚が私を欺いたに違いない。
そうじゃないと、わんこのうなり声とおっちゃんの鼻をかむ音を聞き間違えるはずがない。
くそー、私の聴覚め。何故私を欺いた。
……いやいや、聴覚は私を欺いたのではないのかもしれない。
おっちゃんの鼻をかむ音を聞いて、犬のうなり声だと判断した「思考」が私を欺いたのかもしれないよね。
それ即ち、判断ミス。
思考は私を欺くことがあるのだろうか。
思考は私から発せられる動きであり、「私」の動きとも言えるものであるから、痕跡とも言える。
ならば思考は私を欺くことはないか。
判断は私が下す。ならば判断自身が欺くこともないだろう。
やはり感覚が欺くのか。
でも感覚を捉えるのは私だから、私が私を欺くとも考えられるんじゃないだろうか。