犬、怒る

二重の苦痛。存在の私、人間の私。
死ぬことが最後の逃げだとしても、それが怖いんじゃ逃げることもできない。無になっても有のまま在り続けても、根本は変わらない。枝葉の問題もある。
私も、全部、全てを呑み込めたらいいのに。穏やかにあり続けるそれも。
こういうことはどうにもできないことで、こうしたいとおもっても、どうすればいいのかもわからない。わたしがおもっている・かんがえていることは、たにんからしたら、あまりにもむだで、こっけいなことだろう。でも、わたしからしたら、とてもたいせつなことだ。まわりの、じっせいかつのもんだいからにげていることになるのではないかと、おもうこともあるが、それもまた、のみこまれてしまい、まるでへびがしっぽにくらいついているかのように、おなじところをぐるぐるとまわる。
はこにわのいみ、あれのいみ。むいみと、かのうせい。